ワキ5000形

30トン積有蓋車

5000〜6521 (1522輌)

新作2004/03/25

 ワキ11000形の実質的な代替として、ワム80000二代形の構造を取り入れて昭和40〜45(1965〜70)年にメーカー各社で新製された。
 ワム80000二代形を大型化した車体は、パレット荷役に適応するため側総開き構造で、側妻外板はコルゲート鋼板製である。屋根形状は丸屋根と三角屋根の2種類があり、台車との組合せで5タイプに分類できる。床板は鋼板とし、T11形パレットを計24枚積載でき、室内には脱着式のパイプ仕切りを装備している。塗色は車体全体がとび色2号である。
 側構がないため、台枠中梁を魚腹形とし、車体強度を確保した。
 台車は85km/hで走行可能なTR63B形とそれの新幹線廃車軸活用タイプであるTR63D形、及び、TR220TR216A形が採用された。ブレーキは積空切替え付きである。

 落成当初は、配属局と常備駅が決められ特急貨物(85km/h)に運用され、共通車になってからも、長尺物輸送・混載便に重用された。
 分割・民営化でJR貨物に1300輌とJR北海道に1輌・JR西日本に2輌が引き継がれた。
 平成4(1992)年頃から、老朽化とコンテナ化により急速に減少し、平成14(2002)年度末現在で、JR北海道とJR西日本に各1輌ずつ救援車代用として在籍している。


ワキ5000形輌数表

【輌数表】 ワキ5000形 D:筒井俊之 (横軸は西暦年、縦軸は輌数で対数的表示)


フェーズ1

タイプ1:丸屋根+TR63B

 昭和40・41(1965・66)年度に川崎・日車・三菱・日立・汽車で製造された。
ワキ10000形の試作車ワキ10000と同時期に製造された5099までは試作的要素があり、5100以降では、ブレーキ・屋根材料・台車などに細かい改良が施されている。


ワキ5000

【写真1】 ワキ5000形5000     P:筒井俊之所蔵

 昭和40(1965)年川崎製。
 落成時の姿である。
 この車は、その後、ワキ7000形7000→ワキ5000形6515と変遷する。


ワキ5013

【写真2】 ワキ5000形5013  昭和62(1987)年5月23日 豊橋  P:筒井俊之

 昭和40(1965)年日車製。
 ベーシックブレーキは、落成時、手動空積2段切替のUC式であったが、後に自動式のASD式に改められている。


ワキ5100

【写真3】 ワキ5000形5100     P:筒井俊之所蔵

 昭和41(1966)年日車製。
 量産タイプと言える初号車の落成時の姿である。
 ベーシックブレーキは、落成時からASD式で、パーキングブレーキも当初から両側である。
 屋根材は高張力鋼板となり、台車は枕ばね特性が変更されている。


ワキ5290

【写真4】 ワキ5000形5290  昭和62(1987)年8月16日 豊橋(貨)  P:筒井俊之

 昭和42(1967)年川崎製。
 TR63B形台車は、両抱きのため、整備性が悪かったので、昭和45(1970)年からレジンシューの採用により片抱きのTR63Fに改造された。【写真3】と比較してみてほしい。


【形式図1】 ワキ5000形タイプ1  S:奥井淳司 【奥井さんからスキャンデータを提供して頂きました】


タイプ2:丸屋根+TR63D

 昭和41(1966)年度に川崎で製造された。
 台車以外はタイプ1と同一である。
 なお、TR63Dもレジンシュー+片抱き化によりTR63DFになっている


【形式図1】 ワキ5000形タイプ2(図面はタイプ1と同)  S:奥井淳司 【奥井さんからスキャンデータを提供して頂きました】


タイプ3:山形屋根+TR63B

 昭和42・43(1967・68)年度に川崎・日車・三菱・汽車で製造された。
 軽量化と製造コスト削減を目的に、屋根をコルゲート鋼鈑の山形とし、屋根板内側へ直接アスファルト系断熱塗料を吹付け、天井板と垂木を省略している。


ワキ6076

【写真5】 ワキ5000形6076  昭和62(1987)年5月23日 豊橋  P:筒井俊之

 昭和43(1968)年川崎製。


【形式図2】 ワキ5000形タイプ3  S:奥井淳司 【奥井さんからスキャンデータを提供して頂きました】


タイプ4:山形屋根+TR220

 昭和43(1968)年度に汽車支・日車・川崎で製造されたTR220形台車試用車である。
 TR220は、TR63の改良として、タンク車などで実績のあるTR211のブレーキを両抱き式鋳鉄シューに変更した台車であるが、後にTR211に改造された。
 なお、タイプ3とは、台車のみの差異である。


【形式図3】 ワキ5000形タイプ4  S:奥井淳司 【奥井さんからスキャンデータを提供して頂きました】


タイプ5:山形屋根+TR216A

 昭和44・45(1969・70)年度に汽車支・日車・川崎・三菱・日立で製造された。
 台車はレジンシューを採用した片抱きのTR216A形で、ベーシックブレーキはダイヤフラムにてブレーキ力を連続的に制御するARSD式に変更された。
 車体はタイプ3と同一である。


ワキ6364

【写真6】 ワキ5000形6364    P:筒井俊之所蔵

 昭和44(1969)年川崎製の落成時の姿。
 この車は、ワキ5000形の弱点であった側引戸の戸車が簡単に交換できるよう整備性が改良されている。


ワキ6376

【写真7】 ワキ5000形6376  昭和62(1987)年5月23日 豊橋  P:筒井俊之

 昭和44(1969)年川崎製。


【形式図4】 ワキ5000形タイプ5  S:奥井淳司 【奥井さんからスキャンデータを提供して頂きました】


【諸元】 ワキ5000形

タイプ1 タイプ2 タイプ3 タイプ4 タイプ5
自重 21.5〜22.5トン
BC距 11350mm
車軸 12t短軸
走り装置 TR63B → F TR63D → DF TR63B → F TR220 → TR211 TR216A
制動装置
   基礎
UC → ASD ASD ARSD
ASD
制動装置
   補助
側片 → 側両 側両
側両
緩衝装置 ゴム
連結器 柴田式上作用

フェーズ2

フェーズ3

フェーズ4

 別途、解説する。


【ロット表】 ワキ5000形

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