ワム

14トン〜16トン積有蓋車

更新2003/09/28

 「ワム」の主たる形式である下記の10形式を見てみよう。
 ワム1形とワム3500形は、大正期を代表する木製の15トン積有蓋車である。
 木製有蓋車の弱点の対策として鉄側有蓋車(のちのスム1形)が作られたが、これにも欠点があったので、スム1形に木製内張りを追加したのがワム20000形である。丁度、昭和3(1928)年の登場であった。
 鉄側有蓋車の弱点を克服したのは、ワム21000形であったが、時に不況期であったので、昭和5(1930)年以降、量産はワ22000形に移行してしまう。
 景気が回復してくると、昭和13(1938)年より再び「ワム」が製造されるが、ワ22000形で行なった設計変更(タイプ3がそれである)内容をワム21000形に盛り込んだワム23000形が量産された。戦前から戦後復興期の代表的有蓋車である。戦時中(昭和15〜21(1930〜1946)年)、製造は一時中断され、ワム50000形が作られたが、これは、ワム23000形の戦時設計車で、鋼材節約のため、木製上廻りを持つ。
 2軸車の高速化を目指した2段リンクばね吊り装置が昭和27(1952)年に開発され、これを装着したワム90000形が昭和28(1953)年に登場した。ワム23000形も2段リンク化によりワム90000形に編入されていることも、輌数表比較から読み取れる。
 諸説あるなか「急」行便からワム「9」0000形となったとされる説が有力であるが、以降、ワム80000初代形、ワム70000形、ワム60000形の降順で登場していることに注意してほしい。
 ワム90000形までは「ワム」の増備であったが、ワム1形・ワム3500形の淘汰に伴う実質的な代替車は、輌数表からワム70000形・ワム60000形であったことが伺える。これらは、荷役方法の変化への対応と、量産・軽量に適した車体構造を持つ、新設計の近代的有蓋車であった。更に推し進めたのがワム80000二代形で、減少甚だしいが、現在も活躍している唯一の2軸車といえる。

補足:輌数表の横軸は西暦年、縦軸は輌数で対数的表示としてある。


ワム1ワム1形輌数表
ワム3500ワム3500形輌数表
ワム20000ワム20000形輌数表
ワム21000ワム21000形輌数表
ワム23000ワム23000形輌数表
ワム50000ワム50000形輌数表
ワム90000ワム90000形輌数表
ワム70000ワム70000形輌数表
ワム60000ワム60000形輌数表
ワム80000二代ワム80000b形輌数表

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2003/07/20:新作
2003/07/26:ワム20000形リンク追加
2003/08/03:ワム21000形リンク追加
2003/08/14:ワム23000形リンク追加
2003/08/17:ワム50000形リンク追加
2003/08/24:ワム3500形リンク追加
2003/09/21:ワム70000形リンク追加
2003/09/28:ワム60000形リンク追加